第29回
八戸市
八戸市は、太平洋に臨む青森県の南東部に位置し、臨海部には大規模な工業港、漁港、商業港が整備され、その背後には工業地帯が形成されています。このため、優れた漁港施設や背後施設を有する全国屈指の水産都市であり、北東北の海上物流の拠点となっています。
当漁港は、藩政時代から「鮫浦みなと」の名で知られ、漁港として栄えてきました。昭和35年の特定第3種漁港指定を契機に、水産都市としての基盤整備が進められ、日本有数の漁港となりました。
平成19年度から水産物流通基盤整備事業により、高度衛生管理型荷さばき所A棟、B棟、C棟及びD棟を整備しています。市内に3カ所ある魚市場はそれぞれに特徴と機能を有しています。鮫地区の第一魚市場では、大中型まき網漁船が水揚げし、夏から秋にかけての盛漁期には全国から20か統を超える船団が集結してきます。建設中である小中野地区の第二魚市場D棟は、底曳網漁船、定置網などの沿岸漁業で漁獲された生鮮魚介類が年中水揚げされます。館鼻地区の第三魚市場B棟、C棟は、船凍イカを主体とする凍結物に対応し、春先の一時期を除きほぼ年中、大型・中型・小型イカ釣り漁船が水揚げしています。第三魚市場A棟は、大中型まき網漁船に対応した施設で、産地市場では国内で唯一対EU輸出基準に対応しています。
八戸港へ水揚げされる主な魚種はイカ、サバ、イワシで、数量全体の約9割を占めています。特にイカは、近海・日本海のスルメイカ、北太平洋のアカイカなどが水揚げされ、昭和47年から平成30年までイカの水揚げ日本一を誇っています。八戸市市制施行90周年を記念して、令和元年5月1日に市民のさかなを「イカ」と定めました。
毎年2月初めから3月末にかけて、「八戸ブイヤベースフェスタ」が開催されています。市内の多数の洋食レストランが参加し、フランス発祥の料理「ブイヤベース」を八戸港で水揚げされる魚介類を最低4種類以上使用しスープ料理として具材(魚介類)を楽しみ、その後スープを生かした各店ごとのオリジナルの“締めの一皿”を楽しみます。魚介類もスープも「一皿で2度おいしい」の楽しみ方を提供する八戸流にアレンジし、2012年から開催され、過去8回のイベントで約7万食のブイヤベースが食されています。
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