特三の漁港から

第16回

八戸市

平成25年5月、国名勝、県立自然公園に指定されている種差海岸が、三陸復興国立公園に編入されました。ウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されている蕪島から、大久喜まで南東に伸びる海岸線は約12キロに及び、大小の奇岩怪石、白砂青松、広大な天然の芝生など変化に富んだ景観を楽しむことができます。またこの海岸一帯は、海浜植物の宝庫であり、初夏には、ニッコウキスゲ・ハマナス・ノハナショウブなどの美しい花が咲き乱れます。

また八戸の蕪島から福島県相馬市松川浦までの長距離自然歩道「みちのく潮風トレイル」の八戸~久慈間が先行開通されました。「みちのく潮風トレイル」とは、地域の自然環境や暮らし、震災の痕跡、利用者と地域の人々などを様々に結ぶ道として、歩くスピードで旅することで、車の旅では見えない風景、歴史、風俗や食文化など奥深さを知り、体験する機会を提供するものです。

港では、春の訪れとともに、朝市が始まりました。平成16年から始まった館鼻岸壁朝市は1万人、多いときは3万人もの人が集まり、全国最大規模のものです。3月中旬~12月の日曜日、日の出とともに開催され、800mの通りには、300を超える出店があります。新鮮な魚介類、干物、炭火焼魚はもちろん、野菜、果物、惣菜、花、また衣料品や雑貨等多種多様な商品が並べられます。B級グルメでグランプリを受賞した八戸せんべい汁や、炊き込みご飯、ラーメン・うどん、から揚げ・焼き鳥など、食事をとることもできます。

種差海岸を探索し、活気ある朝市と八戸の味を堪能してみませんか?
八戸へどうぞおんでやぁんせ!

現在、八戸市では、魚市場機能集約計画により、ハサップ対応型荷捌き所A棟に続き、イカ釣り漁業対応の閉鎖型荷捌き所B棟が完成し、今後は、船凍イカなどを扱う閉鎖型荷捌き所C棟の整備に入ります。
魚市場の高度衛生化を進め、市内水産加工施設のハサップ認定と、イカ・サバをはじめとする水産物のブランド化を促進するとともに、収益性の高い漁船漁業の確立を目指す「八戸地域プロジェクト」を推進していきます。